債務整理 千葉 座頭市 THE LAST | 思いて学ばざる日々

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座頭市 THE LAST
残念ながら、キャッチのように「せつなすぎる純愛に散っ」てはいません。
市は視覚障害者という社会的には弱者の立場ですが、 圧倒的に孤独な「強者」なのです。
やっぱりこの‘弱くて卑怯な弱者へのアガペー’がたまらん(*´Д`*)

まず、市の座標軸を知るための、竹やぶから行き倒れにかけてのシーンからして、息遣い、静粛、風の音など、物凄く必死で物凄く孤独な彼の世界観に、安穏とした観客は度肝を抜かれます。
百姓や漁師を思いやる市は弱き者の、生きるための罪を赦すのですが、その赦しゆえ、彼は更に搾取され働くことを要求されます。
弱さ故、許してくれと言いながら市を利用し忌ませざるを得ない人々。それを悟り、受け入れる市。
市の「まっ暗闇」な世界は、友である柳次や村の百姓たちとは一線を画しています。唯一味わう事の出来た同一感のある女性を亡くし、彼の中にはごく低温の絶望感しかない。それを抱えながらも、彼は世界にたった独りで生きて行くしかないのです。

『カムイ』でも似たような世界を観たのですが、あちらのほうが若々しく、逃亡者の孤独という意味合いが強い。市は決して逃亡者というわけではなく、在るだけで孤独であり、生きること一瞬一瞬がごく厳しいのですね。
膝を抱えたお地蔵さんを抱え起こすシーン、柳次と最初に会う時(手のアップも痛々しい)と訴状持ってく時の賽の河原の石積みなど、さすが阪本監督というか・・・象徴的でよいです。
特に、あたたかさを刹那でさえ味わうことの許されない「あったけぇ」のシーン、危険なものに触れていたように倍賞千恵子さんがパッと離れちゃう所が、本当に素晴らしい。

竹やぶで、ひとり転がった後で追っ手が一斉に顔を出すシーン、その後引きで撮るところとかも好き!
夢の続きめいた、フィルムの途切れたような、最後の海のシーンもかなり哀しくてお気に入り。

作品全体的に漂う哀しみは、私の思う赦しの在り方に似ています。
市は怒り、呻き、咆え、誠意をもって元凶をなくそうとはするけれど、自分の復讐はやりたがらない。
その絶対的な孤独とアガペーが、100人中1、2人にしか通じていないあたりがいい。
刀を逆手に持ち、歯を食いしばり、地を這うような殺陣を見せる。斬ってはいるけど自分も簡単に斬られるし、相手の拳に拳を重ねて地味に刃を遠ざけて斬ったりとなど、ごく実戦めいている。憎らしい悪役が派手に斬られないあたりもいい。
それから、余裕で勝つわけでないところも、受難という感じでいっそう孤独だ。(ここはカムイと一緒)
残念なのは、天道親分との斬り合いシーンのフェイドアウト。あそこで見せたいのは斬り合いじゃないというのは判るんだけど、個人的にはもっと観たかったなー。

市の孤独を描き切る上で、北野監督作品『座頭市』に見られるような、時代劇のセオリーであるステレオタイプのキャラクターが出てこない。
先見の明があるが冷血で強引な天道は、息子の寅治には親のシンプルな愛を見せ、強大な父を畏れる寅治は一見軟弱そうだが、複雑な狂気を内包している(壁に描き始めちゃうシーンは、さり気に追い詰められてる心情が表現されてて良い)。寅治の最後の言動は、いかにも幼い子供のようで巧みだ。こういう事件からモンスターが誕生するのかもしれないという予兆もはらんでいる。
島地親分は、やくざというより網元的性格が強く、面倒見のいい好い親分だが、それは秩序ありきの場所での話で、ひとたび紛争が起きれば昼行灯で役に立たない。されるがままで裏切られるのは予定調和だが、キャラクターに説得力がある。

『黒部の太陽』でなかなかな演技を見せてくれた香取慎吾さんですが、この座頭市もとても良かった。特に、悪くないのにすぐ「すいやせん」と謝る市の自明を表現するのがホント巧かった!
天道親分役の仲代さんは文句なしに自然な迫力、器の大きさを見せてくれている(別格だ)し、島地組の二人も、古き善き極道というか、中小企業の役員さんめいた感じを巧みに演出してくれている。昔馴染みである柳次役の反町隆史さんも、近年なかなか味のある演技を見せてくれるようになった。
用心棒役の豊原功補さんは、当作品の中でもごくステレオ的な悪役を演じているのだが、自然な異常感(変な日本語;)を醸し出すことに成功しているので、ちっとも浮くことがない。(門前で、逆側から走り出てくるところの得体の知れなさがいい)
それから、ARATAさんがああいう極道な役をやるのも珍しいのだが、それより寅治役の高岡蒼甫さんが上手い!それから、いわずと知れた加藤清史郎くん。父に縋って泣く→刀拾うシーンは上手いなぁ・・・。
お気に入りはもちろん、原田芳雄さんのお医者さんですけれども。

阪本順治監督作品といえば、『KT』『クラブ進駐軍』『亡国のイージス』『闇の子供たち』と、私好みな作品が並ぶのだが、ダントツにこの『座頭市THELAST』が好きです。赦しという主題にあわせて、映像がいちいち美しくて自然で、かつ象徴的なんだもの。厳しさを助長する津軽三味線の音楽もいい。

セルにはメイキングが入っているらしい・・・・観たい!観たいよぅ←レンタル

うたの | 映画、書籍等 | 02:33 | comments(0) | - |
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