債務整理 千葉 告白 | 思いて学ばざる日々

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告白

本当をいうと、心に闇なんてない。
その先を確かめるが嫌で、見たことのない暗がりを他人がそう名づけただけだ。
この作品は、そのうすぼんやりした暗がりに、おもむろに、ぎらぎらとした光を当てるものである。

たとえ手段は奇妙でも、動機のそのまた奥に巧妙に隠された出自は、いたって単純明快だ。
むろん本人は、その単純明快さが見当違いだと声を大にして反論するであろうし、露見は恥・・・そんなもの幻想に過ぎないのだが・・・と見做して必死に隠蔽するかもしれない。
ここでしばしば使われる感情が‘馬鹿にする’‘無関心ぶる’であり、 心の動作から見れば崇高でもなんでもない、至って平凡で未成熟な発露である。

一見不可解な殺人を遂げた犯人A・Bだが、動機を経て、出自となる元型が2種類しっかりと描かれている。Bの方の動機はちょっと弱いが、どちらにも共通するのが、母と子の濃密な世界が、いかに遊びがなく厳密なものであるかということである。
(無論、濃密で遊びがないのは誰しもの母子関係であっても同じことだし、同じ発露がすべての子供に均等に訪れることはない。そこは横道なので描かれてはいないが、受け取る子供側の気質も多分に影響している。)

‘復讐心’にどう向き合うか・・・まずは、これが森口先生のテーマであるが、『さまよう刃』の長峰父さんと違って煩悶の様子は見られない。
生徒たちのテーマ‘命’(というより自我?)を主軸に置くため、また、彼女をネメシス的役割に徹させるため、考えに考え抜いて、決断し、行動したという風になっているようだ。
ただひとつ気に入ったのが、美月ちゃんから告白を聞いた帰り道で、森口先生が嗚咽するシーン。しかもそのあと「くだらない」と呟く。どういう意味かはラストに氷解するのだが、残酷な復讐に違う感情をもうひと乗せしているところがいい。それでいて、彼女が崖から弱きものを蹴り落とす母ライオンのように、徹底して、かつての生徒たちの‘甘え’や‘未熟’を残酷に指摘し、糾弾している。
(冒頭のシーンで、ポリシーを‘対等に’と言っているが、これは‘大人と変わらず’という厳しい意味にも取れる)
クラス全員の残酷さ、美月ちゃんの言う‘忘れる’‘逃げる’行為は、13歳という短絡的な幼さが存分に表現されている。語り手なのでしょうがないが、美月ちゃんの告白が大人に思えるくらいだ。
また、頭脳明晰でクールな少年Aについても、例外なく(というか特に?)情報を処理し判断する能力が未熟であり、森口先生を何度も失笑させる。本編では語られていないが、血の混入事件で示唆されている通り、ラストのどっかーんもフェイクである可能性もある。

中島監督の演出はもともと大好きなのだが、いつもの派手な演出と比べると色も動きも落ち着いていて、物足りない方もいるかも知れない。だがしかし、人間のイマジネーションというものを映像に焼き付ける手法は、相変わらず見事である。
特にラストの犯人Aのイマジネーションは、哀しみと苦しみと少しの後悔を、時計を介して巧みに映し出してくれている。あの場面はいろんな映像の起こし方があるだろうが、冒頭から多用していたハイスピードカメラを用い、時間のねじれを暗喩のようにして表現する手法は、鈍感になってしまった犯人Aの心を呼び戻す描写にはうってつけのように感じた。
それから、前編にわたり、雲、雨、水、そして血など、人物以外のものを丁寧に撮って見せてくれているところも、事件の起承転結に目が行ってしまいがちな観客を、引っ張り戻してくれるのに役立っている。
やはり、この映画は起こっていることを見るのではなく、個人の心という他者からは隔絶した世界を見、感じることが大切であると思う。

主役の松たかこさん、Bママの木村佳乃さんは名女優さんで、見ていてとても安心できる。
特に松さんの、ファミレスで幸せそうな家族を眺める、なんとも怨念に満ちたあの表情は本当に素晴らしい。本人が十分わかっていても、ダークな羨望が細胞から滲み出るさまがあれだ。
それから、木村さんの紅茶〜台所日記シーンは、監督の演出もあるだろうが、非常な決断をした人間が、それを無意識に日常へはめ込もうとする様をうまく表現していて好きだ。
主役の子供たち3人だが、特に「超上手い!」というシーンはなかったものの、特殊な役回りを、白々しさも違和感もなく上手にやってのけていた。脚本と演出が巧みすぎて、演技そのものより役柄の自明性に目が行ってしまったのだが、特にBを演じる子役さん(名前ワカラン;)は良かったと思う。
(それにしても、テロップに新井浩文さんの名があったのだが、どこに出てたか見逃してしまった!)
うたの | 映画、書籍等 | 01:46 | comments(0) | - |
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