債務整理 千葉 ヒア アフター | 思いて学ばざる日々

08
--
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
--
>>
<<
--
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
 (JUGEMレビュー »)

とにかく早く取り組みたい人へ
自己啓発にもオススメ
RECOMMEND
自殺のコスト
自殺のコスト (JUGEMレビュー »)
雨宮 処凛
死にたくなったらこれを読め
RECOMMEND
死別の悲しみを超えて (岩波現代文庫)
死別の悲しみを超えて (岩波現代文庫) (JUGEMレビュー »)
若林 一美
我々にとっては簡単な死が、どれだけの長い時間、遺された人々に影響を及ぼすのか?
MOBILE
qrcode
SEARCH
PROFILE
LINKS
   
OTHERS
SPONSORED LINKS
CONCEPT
うつで離人症で毎日が夏休みの
三十路女、人生を謳歌中。
好きなもの:止揚
嫌いなもの:ルサンチマン
自分の覚え書きめいたブログです。
CLEVER CLOGS!
LATEST ENTRY
CATEGORY
my GPS
skim
OIDEMASEEE! VISITORS
ARCHIVE
TRACKBACK
<< 僕と妻の1778の物語 | top | 英国王のスピーチ >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

スポンサードリンク | - | | - | - |
ヒア アフター

  一期一会という言葉がある。映画や小説の題材としては枚挙に暇のないそれが、実に巧妙に描かれている作品だ。巧妙と言ってしまうと語弊があるかもしれないが、彼らの出会うプロセスはもっともで、かつ、それぞれが独立している。
  主役はマット・デイモン扮するジョージなのであるが、彼は後天的に死者の声が聞けるようになった‘霊能力者’である。一時はその能力を生かし生計を立てていたが、死者の声に耳を傾けることで、図らずともクライアントの‘秘密を知る’ことになるという、(正確には‘クライアントが「すべての秘密が筒抜けである」と思い込む’) 正常な人間関係を構築できないジレンマに陥り、その能力を厭うようになる。
  観客は最初、彼の兄と同じくその切実な感覚を想像できない。ところが、ジョージが気持ちを吹っ切るために飛び込んだ新しい場所で、はっきりと思い知らされることになる。もし自分にこんな力がなければ・・・・彼が失意の末、能力を‘呪い’と比喩する理由が、克明、かつ淡々と描かれるのだ。
  特化能力について孤独を描く作品はいくらでもある。その方法については、劇的なものもあるだろう。しかし、本作品全体にいえることなのだが・・・・この‘失意’に至る表現方法が、とても自然で繊細だ。料理教室からの一連のシーンは、地味な男の日常から切り離されたところがどこにもない。ちょっとしたやり取りでの齟齬は、無論、彼が悪いのではなく、彼女が悪いのでもない。
  ちなみに、ジョージは独りで食事をするシーンが多く、これがまた彼の淋しさを巧みに描写している。

  びっくりするのは、どの役者さんも泣き方が上手いことだ。上記のメラニーが階段で泣くシーン、マーカスの母が福祉局で泣くシーン、どちらも久しぶりに観たグッとくる泣き場面である。
  双子役のマクラレン兄弟も上手い。マーカスが、兄との交流を求めて独り行動をする一連の場面は、子供らしい一途さに満ち溢れていて悲しい。(自称)サイキック達に行き着く過程も、やはり自然で説得力がある。次々といろいろなタイプの‘死後’を試すが、やはり失意に終わるという一連のやりとりも、矢継ぎ早で、彼が‘真実’を求めて転々とする感じが出ていてとてもいい。
  ちなみに、ジェイスが僕の帽子を被るなというくだり、悲しみのあまり同化する弟の心情を突き放し、あたたかく背中を押してくれている観がよく出ていて好きだ。

  最後の一人、マリー・ルレであるが、彼女が一番地位も行動力もあり、臨死という直接的なヒアアフターを体験している。ジャーナリストであるからこそ、おのれの見たものの正体に気を取られ、社会的には落ち目になってしまう。だが、彼女はただでは転ばない。政治や経済中心の世界では嘲笑されがちな題材を、ジャーナリストという立場から公平に伝えようとする。彼女の著書は地面から足の浮くような形而上なものではなく、無神論者で死後の世界など信じない医学博士のデータを利用して構築されたものなのだ。これは、死者の存在を現実のものとして感じたいマーカス、死者の意思を受け止められる現実を持ったジョージの在りようと繋がってゆく。

  冒頭にも書いたが、三人が出会うきっかけが巧妙だ。話が進んでゆくに連れ、彼らが出会い心を通い合わせることは想定されるのだが、その場所・・・・ブックフェスに赴く理由が偶然ではなく、はっきりと動機付けられているのがいい。マーカスが行動を起こし、最後ジョージが握手で手袋を外すシーンは、彼の孤独を観てきた観客としては、ごくさりげない動作だが感無量である。


 
うたの | 映画、書籍等 | 04:08 | comments(0) | - |
スポンサーサイト
スポンサードリンク | - | 04:08 | - | - |
Comment