債務整理 千葉 英国王のスピーチ | 思いて学ばざる日々

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英国王のスピーチ

かつての上司が吃音だった。思い浮かんだ言葉が声にならず、発音しようとしても、喉から唇までが硬直するのである。
彼はそれを気にしながらも、日々仕事に励んでいた。電話に出たときや、部下である我々と話をするときも、相手は根気よく待たねばならなかった・・・映画を観ていて、そんな懐かしい日々のことを思い出した。
吃音という観点から、ジョージ6世と上司を比べてみると、たくさんの共通点がある。生真面目な性格、幼い頃からの継続的で特殊な緊張である。退路のない、身体が強張るような永い体験が、真面目で感受性の高いアイデンティティから自由な言葉を奪うのだ。
現代の認知療法で言われているように、吃音を含む色々な身体症状は、それだけを治療しようとしても無駄だ。花粉症の症状である鼻炎を止めようと薬を飲んでも、花粉症自体が治らないのと同じである。役者だったライオネルは経験からそれを学び、数々の聴覚障害を治してきた。自己否定観という心の傷は、患者が貴人だろうが賤民だろうが出所は同じなのだ。誰に褒め称えられるべきなのでもない。必要なのは、自覚、理解、肯定・・・そして、内から湧き起こる自信なのである。

主人公のジョージ6世はコリン・ファース。どうも演技しているところを見たことないなと思ったら、恋愛映画の出演が多い役者さんらしい。私はおそらく始めての作品だと思うのだが、吃音の感じ、生真面目ゆえの癇癪、萎縮、無力感が素晴らしく表現されていた。これから、もっと色々な役に挑戦していただきたい楽しみな俳優さんだ。
対する言語聴覚士ライオネル役はパイレーツシリーズのキャプテンバルボッサ、ジェフリー・ラッシュ。あちらも当初敵役ではあったが、チャーミングな存在感が光っている。無論このライオネル役も、公爵をいち患者として例外なく対するという一風変わった療法士であり、彼のケレンある演技がとてもマッチしている。

二人のやり取りが人間味溢れているのは予定調和だが、トム・フーパー監督の撮り方が嬉しい。ともすると落ち着きすぎ色褪せた映像、あるいはオーバーな感動ものになりがちなこのストーリーを、ありふれているが特別な人間関係として、上手く表現している。
私が好きなのは、やはり、ロンドンの街を散歩するシーン。ライオネルが立ち止まったところ、すなわち心理的距離を、かなり長い尺で撮りきっている。この執拗なまでの長さが私は好きだ。
療法室の色褪せた装飾。「楽に掛けて」と言われ、長いすの端にぎゅうぎゅうに座るバーティー。大らかで愛嬌のある愛情深い妃。子供たちとの距離感を時々のシーンに加えることで、王になったやるせなさとその再生を表現する手法も嫌いではない。それぞれの思案の場面で、人物を中央に置かない撮り方も、ある程度の心理的窮地や熟考を物語る空間として生かされている。
比較的若い感覚だが、落ち着きを含み始めた、巧みにバランスの取れた状態での描写に仕上がっていると感じた。

周りを固める俳優陣のキャスティングも、個性が溢れていて好きだ。
とても親しみのある妃殿下を『アリス・イン・ワンダーランド』『スゥイニー・トッド』でおなじみのヘレナ・ボナム=カーター。苦悩する夫を見守り優しく支え続ける妻を演じきっている。私としては、ハリー・ポッターシリーズの死喰人も印象深いのだが、真逆の役柄だ。
現代の実業家を思い起こさせるような社交的で自由な性格の兄・エドワード8世を、個人的に大好きなガイ・ピアースが好演。彼お得意の奔放な演技で、弟・ジョージ6世との明暗を成功させている。
父王・ジョージ5世は、いわずと知れたハリポタのダンブルドア校長役、マイケル・ガンボン。クリスマス放送時の威厳溢れる姿と、崩御間近の弱った姿の対比が印象的。
他には、『スゥイニー・トッド』とハリポタに出ているティモシー・スポールがチャーチル役、『ヒア・アフター』にご本人役で出演のデレク・ジャコビが大主教役。私にしてみれば、何だかお馴染みな俳優さんたちの同窓会といった感じで嬉しい。
うたの | 映画、書籍等 | 03:36 | comments(0) | - |
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